今回の請求人は、まず、相続人間で遺留分減殺請求訴訟を行いそれが和解になり、その後、今度は国税不服審判所に審査請求をしています。最近では、遺留分減殺請求を行う事例も身近で多くみられるようになりました。本件は、①遺産の分割等についてと②相続税について争われた、特殊でかつ一貫性がある事例といえ、実務上も参考になると考えとりあげました。
今回の前半は、前回第1回の続きとまとめを解説しました。相続開始時点から代償分割時点までの間に、不動産の価格に変動(上昇もしくは
下落)があった場合、代償財産の交付をした者と受けた者との間で生じる、課税上(評価)の不公平を実務上どのように取り扱うのか、
裁決事例をもとに検討を行いました。
一方、後半は、昨今報道等で取り上げられている、大阪府豊中市内の土地及びその周辺の地価動向等について、①当該地域の地域特性
②近隣地価公示地等との価格牽連性③最有効使用等の観点から不動産鑑定士の視点で検討を行った結果を解説しました。
本事例は、以下のような論点を含んでおり、実務上も有用と考えとりあげました。
ケースメソッドについては、前回の内容に早わかりを加えて後半部分を解説しました。
『みなし純山林について』は、市街地に近接して宅地の影響をうけている市街地山林について、一定の条件を満たす場合には、"宅地"ではなく"純山林"扱いとなり、結果として大幅な減額となる可能性について、そのポイントを解説しました。最後に、平成30年1月から適用予定の、財産評価基本通達の改正について解説し、改正後の実務上の留意点について検討しました。
税務訴訟で納税者主張が認められるのはとてもめずらしいケースであるため、テーマとして取り上げました。通達24の取扱い変更により、過去に相続税等について納めすぎとなっている納税者がいる可能性があり、その場合は更正の請求の必要があります。
今回は、
・財産評価基本通達24とその取扱い変更
・地裁から高裁、最高裁までの裁判の内容
・今後の対応方法など
について検討しました。